日本に『遊牧民ファッション』を…?

皆さん、こんにちは。


予報では今年の猛暑日はもう終わるとか既に終わったとか聞きましたが、

外に出るとまだまだ暑い…。

本当に猛暑は終わってくれるのでしょうか…(泣)


秋が待ち遠しくて仕方ない、Nomadic Soul ヨコダです。


今回のブログでは、遊牧民の伝統衣装の位置付けについてお話しようかと思います。


モンゴルと民族衣装:


以前のブログ記事でも紹介した、モンゴル遊牧民の伝統衣装「デール」。


見たことある人も多いのではないのでしょうか。日本人が思う遊牧民の衣装といえば、これですよね。


大きめのサイズで袖が長く、立襟で左側に紐ボタンがついているのが特徴です。

デールの他にも、モンゴルの民族衣装には伝統的な帽子やアクセサリー、ブーツなどの小物も様々なデザインがあって、見ているだけで楽しいです。

 

近代化により発展が進んでいる近年では、都市部で定住生活を送る人々はもちろん、地方で遊牧生活を送っている人々も(特に若い世代は)、伝統的な民族衣装ではなく普通の洋服を着ている人が増えてきましたが、民族衣装を普段着として着ている人ももちろんいます。


日本では街中で着物などの伝統的な服装をしている人を見かけることは少ないですが、日本と比べるとモンゴルでは街中で伝統衣装を着ている人をみる機会は圧倒的に多いです。


実際、私がモンゴルを旅行した時、ウランバートルの街中でも民族衣装を着ている人をちらほら見かけました。


というのも、モンゴルでは民族衣装は冠婚葬祭などの行事はもとより、ちょっとしたイベントごとや特別な日にも気軽に着られているそうです。


とても印象的だったのが、ウランバートルの空港内で民族衣装を来ている人が多かったことです。遠い地に行く時や、誰かを送り出したり向かい入れたりする時は、洋服ではなく、ちゃんと民族衣装を着るのが習慣なのでしょうか。


民族衣装を着ている人達が、抱き合いながら別れの挨拶をしている姿はなんだか素敵だなぁ…と思ったりしました。

 


モンゴルの若者と伝統衣装:

モンゴルを旅行中に首都ウランバートルの街歩をした際、すれ違う若い人たちのファッションがとてもお洒落で洗礼されていて驚いたのを覚えています。


やはり都市部で生活している若者は、流行やファッションにも敏感なのでしょうか。

モンゴル人は背が高くスタイルが良い人も多いので、ますますお洒落に見えました。笑


近年、そんなお洒落なモンゴルの若者の間で、民族衣装と現代的なデザインのファッションを合わせてカジュアルに着こなすのも人気だとか。


デールに伝統的なブーツではなく、スニーカーやパンプスを合わせたり、それぞれ自分なりに工夫をしてカッコよく着こなしています。

また、デール自体もゆったりとした伝統的なフォルムではなく、体にピタッとフィットして綺麗なラインを見せるようなデザインのものや、デールの特徴やチベット仏教の文様やカザフ文様などがワンポイントで取り入れられた現代的な雰囲気の衣装もつくられているそうです。


最近はコロナの影響で、モンゴルの伝統デザインのマスクもできて、若者がデールと伝統デザインのマスクをカッコよく着こなしている姿はSNSでも話題になっていました。

もちろん伝統的な民族衣装をそのままの形で継承していくことも大切ですが、現代風にアレンジされた新しい民族ファッションを通して、若者の自国文化への関心や愛国心が高まることは素晴らしいことだと思います。


日本に遊牧民ファッションを…:

日本でも民族ファッション(エスニックファッション)はファンも多く、一つのジャンルとして定着しています。


様々な民族的デザイン要素を取り入れたファッションがありますが、遊牧民のデザインが取り入れられたファッションアイテムはまだあまり見かけないのではないでしょうか。

今回はモンゴルの伝統衣装に焦点を当てましたが、モンゴルの他にも中央アジア、中東やアフリカ、北欧など、世界中の様々な地域に遊牧民とそれぞれの装飾文化が存在しています。


Nomadic Soulでは、そんな遊牧民の優れたデザイン性や暮らしの知恵が取り入れられていて、そして普段着としても違和感がなく現代的にアレンジされたファッションを『遊牧民ファッション』という新しいジャンルとして、少しでも多くの人に知ってもらえたらと思っています。


また、日本で遊牧民ファッションを広めることで、モンゴル人女性たちの自立や雇用を持続的に支援し、遊牧民の伝統文化の発信と継承に少しでも貢献することで、私たちの遊牧文化への敬意を表せたらと願っています。